百花百狼 感想

ここにきてどストライクゲーに出会えるとは…

 
人生いつ何が起こるかわからない。
さて、百花百狼の感想です。ベタ褒め記事だよ。
 
悌太さんとREDさんのコンビということで発売前さりげなく情報追ってたりした。してたんだけど、前記事で述べた通り瀬名泉のイベントがいつ来るかわからない状況でハズレかもしれないゲームにお金を出すことができなかった。私は慎重派なのだ。冒険できないとも言う。パスタ屋に行けば明太子クリームパスタかジェノベーゼソースのパスタしか食べない人間だ。たこ焼きはソースではなく塩でしか食べない人間だ。そして食わず嫌い。
そんなことはどうでもよく、月日は流れふと密林を漁っていた私に既に忘れ去られていた百花百狼が目に入る。
 
評価たっっっっか
 
買うわ。この間0.00003秒である。コドリアを終えて次にプレイする乙女ゲーを探していた私にとって、最高のタイミングで目に入ってくれた。思えば、この瞬間から私は黒雪の瞳術にかかっていたのかもしれない。
 
そして、儚くも悲しい、怒涛の5日間が幕をあげたのであったーーーー……。(ここまでモノローグ)
 
 
↓以下ネタバレ含む雑な感想↓
 
月下丸と黒雪のあの兄弟には頭を抱えさせられた。シナリオの展開がとても好みであった。「こうなればアツイな〜〜」ってところにどんぴしゃで来る。ほらわかってたー!となる訳でもなく、予想を上回る展開で我らを驚かせる。プレイ後手汗が凄まじかった。ちはやふるの実写映画を見終わった後の手汗レベルだった(伝わらない)
 
とりあえずプレイ順で個別に語らせて欲しい。
 
 
・黒雪
これが本当の盲目………愛……(洗脳済)
 
序盤から惜しげも無く槐に好意を向ける黒雪。個別ルートに入ってから秒で身体的接触を図ってきたので驚いた。百花はボリュームが少なめと聞いていたので、もしかして恋愛過程も駆け足?うお〜〜んそんな馬鹿な〜〜!なんて思ってました。そんなことなかった。全ては黒雪だからでした。
後半に差し掛かるに連れて、糖度が下り坂になる本ルート。いろいろ察してしまってからは心が重くなるばかりでした。大好物です、ありがとう。
 
人間って真っ暗で何も見えない場所に閉じ込められ続けると気が狂って発狂して死ぬって聞いたことがあるんですけど、真っ暗な中でも自身の影に希望を見出して気を保った黒雪はやはり影蝕の素質があるということで…。彼にとって槐がどれだけ大切な存在であったか、自身を繋ぎ止める唯一の光であったということがよ〜く分かりますよね。真っ暗な世界の中で、唯一自身に寄り添ってくれた槐。終盤に発覚しましたが、任務で加賀に赴いたのも槐のために強くなりたいという自身の希望であったという事実からも、いつだって彼の世界の中心は槐ただ一人ということの説得力が増します。
 
槐以外の人間は全部じゃがいも人参ごぼうにしか見えてねぇんじゃねぇかと疑いたくなる男・黒雪ですが、ちゃんと待てはできる良い子。槐の気持ちが完全に自分に向くまでは手を出さない良い子。ちょくちょくちょっかいかけるシーンが可愛らしくも背徳的でよかった〜〜!おねぇさん興奮しちゃったよ〜〜!逃亡劇の最中、育まれるどこか歪な愛……カーーッ!たまんねぇな(親指を立てながら沼へ沈む)
 
黒雪が秀吉殺しの犯人である事は、槐を牢から連れ出した時から察してはいたんですが、察した理由が「蝶兄達が槐置いて帰っちゃうわけないもん!黒雪を傷つけるわけないもん!黒雪お前嘘ついてるなー!プンスコ!」な熱烈甲賀信者であったというだけなので、黒雪より先に他のキャラのルートをプレイしていたらそのような疑念は拭い去られていたのは確実。「あ……うん置いて帰られたか……まあそうだよね……里の命令だし……伽羅達が黒雪を傷付けた?あ〜〜うん時と場合によりそういうこともあるだろうねぇ……ウン……」って具合に。初回プレイだったからピュアな心を捨てきれていなかった。捨てきれていなかったが故に黒雪の行動に目が光ってしまった…。勿体無いことしたなーって思います。
あの可愛い顔した気まぐれ小悪魔猫さんに最後まで騙されていたかったよフエ〜〜ン
あ、そうそう黒雪といえばあのシーン。
 
「槐?どこ行くの?」
「ああ、動けないだろうねぇ。影を縛ったからね」
「だってお前今……」
「月下兄のところに行こうとしただろ?」(完全にうろ覚えでお送りしています)
 
ここのBGM乙女ゲーの終盤で流れるBGMじゃないでしょ。完全にラスボス戦のBGMでしょ。冗談やめてよもう……普通に興奮すっから……気をつけろよな……(悦)
 
結末について語らせて頂くと、私はバッドエンドの方が好みです。突然飛び出して突然斬られた槐にはハテナマークしか浮かびませんでしたが、それ以降の演出が良かった。
急に浮かび上がる草原、先ほどとは打って変わって明るい日差し、揚々とした仲間達の声。全て黒雪が見せた幻術でした。
槐の目に映る世界は最後まで綺麗なままであって欲しい。そんな願いから、息が細くなっていく槐に術をかけ続ける黒雪……。こんなに泣けるシチュエーションが他にあるかよ!!!唯一の光が消えていく様を見た黒雪の心情を考えただけで心臓が握り潰されそうです。鬱くしい。
生存率の高さに定評がある黒雪ですが、黒雪バッドエンドでは間違いなく槐の後を追うので、ここでカウント1ですね。
まぁ「あやめない☆ しなない☆」がモットーな五右衛門が生存率トップというのは当然の結果ですな。
 
 
33歳ずるくね〜〜〜〜!!!?
 
主人の命令第一な冷徹クソ真面目男が、一回り以上歳下の色んな面で未熟な女の子に絆されていく様最高かよ。こんなに美味しいシチュエーションが存在していいと思ってんの???本当にありがとうございます(五体投地
 
乙女ゲームは最初から好意向けられてるよりむしろマイナスからのスタートぐらいが丁度良いよね!を掲げる人間なのですが、そういう点から言うと半蔵はとても期待していました。さすがに槐にマイナスの印象を抱いているようには見えなかったのですが、無関心でしたよね。主人第一の最強の忍なんですから当然です。初期の半蔵にとって、槐はただの未熟な忍としてしか映っていない。これまで数えきれないほど出会ってきた忍のひとりでしかない。
だがしかし、その無関心というのがさらに盛り上がる。好きの反対は嫌いじゃない。無関心なんだよ。はいもう興奮待った無し。
 
半蔵が槐によってどう変えられていくのかばかりに気を取られていましたが、美味しいポイントはそこだけではなかった。槐が!半蔵によって!忍として開花していく様!ここがミソでしたね。半蔵の目に映る自分はいつまでも未熟でいられない、強くなりたい、強くありたい、半蔵様と共に戦いたい、半蔵様の力になりたい……。そんな強い思いから逃亡劇の最中も修行を続ける槐と、寡黙にサポートし続ける半蔵。後ろに退がらせることだけが守るということじゃなく、最前線で戦うことになっても生き抜く力を磨き、そうして得た忍としての実力が結果的に相手を守る。そういったことを教えてくれた半蔵ルートでした。なんてったって唯一槐が人を殺める。生き抜くために、殺す。こういった時代物では当然の事ですが、それを槐が行うことによって人の命の儚さと、だからといって決して人の命は軽いものではないということを再認識させられた。
 
半蔵が言った「生きているから生きるのだ」だかなんだかの台詞(うろ覚え)。これ深いですよねぇ……。半蔵自身は、死ぬのが怖くない生に執着しない任務を達成し忍として死ぬならそれまで!な忍らしい忍なんですが、そんな半蔵を生かしているのは半蔵が忍になるために磨いた技術と忍としての誇りなんですよね。うーん何が言いたいのかわからなくなってきた????語彙力の無さが歯痒いですが、半蔵ルートは周回すればするほど味が出るスルメルートだと思います。その意気や、よし。
 
まあそんな真面目な話は置いといて。今更こんっっっな王道シチュエーションに萌えることになるなんて思わなかったよ!洞窟で冷えた身体を温め合う君たちのことだよ!こんなありふれた54310546816460回は使い回されたシチュエーションで!悶えた本当にありがとうございました。王道ってのはいつの時代も需要があるから使い回されるのであって、やはり素晴らしいものなのだな。スチルが来た瞬間涙が溢れそうになった。だってそこにいたのはただの女である槐とただの男である半蔵だったんだよ。
 
黒雪ルートを経てここにきた私はただ一言「半蔵ルートか゛わ゛い゛い゛〜〜!゛!゛」そう呟いたらしい。常にハラハラさせられた黒雪ルートと比べ、安定に追っ手を打ち負かす半蔵との逃亡劇は安全安心であるが故に一歩先の萌えへと目を向けることが出来た。
 
そして五右衛門は良いスパイスになってくれた。焦ってお堂蹴破って助けに来る服部半蔵(33)、ここでプレイヤーも何がとは言わないが確信しただろう。脱いだ甲斐があったな(違う)
もっとたくさん言いたいことがあるのですが、気持ち悪い長さになる上にあと3人も控えているのでそろそろ締めよう。
最後に。
 
半蔵「なぜ、お前なのだ」
半蔵「なぜ、俺なのだ」
わいなぜ、お前たちなのだ〜〜;;;;;;
 
 
 
百花の良心ごえも〜〜ん!!!
 
安心した。心の休息だった。五右衛門を真ん中に挟んでのブレイクタイムを図った私の考えは間違っていなかったね。誰も死なない、殺めない、やさしいせかい。ハピエンは愉快痛快ごえもんくん。バッドは古傷抉りんぐごえもんくん。
 
彼の大きな魅力の一つに「大人の余裕」というものがあると思うのですが、これの描かれ方が非常に素晴らしかった。意中の女の子が他の男と仲良く笑顔で話していても狩猟犬のようにギャンギャンと騒ぎ立てることがない。だがしかし、チラリと見え隠れする嫉妬心?「おじさん羨ましくなっちゃうな〜〜(チラッ」みたいな主張の激しくない嫉妬心?これッッッッ……最高でした。あのお酌するところ。最高でした。
 
いやさ〜〜そりゃ〜〜ね?いつも余裕綽々で飄々としてる女たらしの優男が、一人の女に執着した途端独占欲が凄まじくなるだとか周りへの牽制が尋常じゃないだとかも美味しいですよ。むしろそれが余裕綽々色気担当の本気の見せ所って感じなんですけど五右衛門はそこが違った!最後まで一貫してキャラがぶれなかった。そういうところが非常に好感が持てた。「この人…共通ルートまでは頼りになるTHE歳上!だったのに、個別に入った途端弱くなった…甘えてくるの限度越してる…ヒロインいないと死ぬんじゃない…?」みたいな不安を抱くことがなかった。さすが風魔小太郎だわ(←これめちゃくちゃびっくりしました)
 
正直どの辺りで槐に本気になったのかは分かりにくかったのですが、個別序盤の関節外して牢から脱出させてくれたあの瞬間から私の中の槐は五右衛門という牢に閉じ込められた。ああいう酔狂な人本当にかっこいいですよね。あと生に執着する人間は人間臭くて大好きだよ。やっぱ人間生きててなんぼだもんね。忍の掟なんて忍として育てられた以上ほとんど刷り込みというか逆らうことなんてあり得ない意識が蔓延する中で、そのこと自体に疑問を持つことが出来てその上自分の意志で抜け忍になった五右衛門は人間500週目ぐらいの大ベテランだと思う。ちなみに勘道は1週目。
 
あの騙してくださった少年忍くん(ごめんね名前が思い出せない)に襲われた時助けに来たのまさかの黒雪で笑った。五右衛門じゃないんだ〜〜!?そういうところが期待を裏切らなくて大好きです。本当に黒雪というやつは他キャラのルートで輝く。後述するけど月下丸と蝶兄のルートでも良いところ持っていってましたよね。他キャラルートで輝く黒雪を見てから彼のルートに入るとさらに驚きが増しただろうなぁと思うと初回に攻略したことが少し勿体無く感じました。……ハッ!五右衛門の感想なのに何故黒雪の話に……(洗脳済)
 
そして私の厨二心をくすぐった夢幻操々の術。バッドエンドはゾクッとしました。百花一、断トツでおっかない術だと思います。血が飛び交う中槐を抱えながら微笑み涙を流す五右衛門のあのスチルはどこか美しささえ感じました。いや、鬱くしい。あの後槐の後を追いそうな雰囲気を湛える五右衛門の兄貴…生存率100%なるか…(?)
 
あと五右衛門と言えば外せない萌えポイントがお嬢ちゃん呼び。緑川さんの良き低音ボイスでお嬢ちゃん呼びにときめかない人間はいるのか?卑怯だろぉ〜〜!!!
低音ボイスと言えばこの百花百狼というゲーム、出演されてる主なキャストさんが皆地声より低めのボイスで声を当ててくださっている。キャンキャンボイスより低音ボイスが好きな私には堪らなかった。世界観、キャラのイメージに合ったお声を当ててくださって本当にありがとうございました…。
 
 
・月下丸
出、出〜〜wwwwwwヒロインのセコム奴〜〜wwwwww頭の良くなった秋房奴〜〜wwwwww(最高でした)(秋房は白華の檻に出てくる攻略キャラクターです)
 
こやつの感情の九割は「槐様」という言葉を使って表せると言っても過言じゃない。何回槐様って言ってるかな〜〜?って興味本位で数えようとしたが10を超えた時点で飽きてやめた。多分208340304回くらい呼んでる。
彼に関してとても感心することがある。それはズバリぶれなさ。僅か開始10分で把握できる分かりやすいキャラ像が最後までぶれない。これってすごい事だと思うんですよ。どこまでもプレイヤーの期待を裏切らないんです。甲賀を取るか槐を取るかの究極の選択だってあやつ一秒も迷わなかった。いやまぁかがりの術があったからとはいえ、プレイヤー側はそんなの知らないですからただただ「セコム……」と思わざるを得なかった。
 
そして他キャラルートでも安定にがっつり出てくるし。なんか一緒に旅してくれるし。そこは黒雪も然りで、血の繋がりというものを痛感した。そういえば黒雪のルートでの月下丸のエピソードの一つ、槐を助けに行こうとしたが未遂に終わり閉じ込められ扉に身体を打ちつけまくるあのシーンは身体が震えた。恐怖さえ覚えた。語弊のないように言うと褒めている。
 
巻物に書いてあった事を信じるとすると、かがりの術は「指定の呪文を唱えるか、槐が誰かと愛し合った際に解ける」ってさ……呪文は良いんだよ呪文は。ただ後者……これまずくない?他キャラルートでもこの法則が適用されてたとしたらえらいこっちゃえらいこっちゃやで???
槐が誰かと愛し合ってる現場に遭遇した途端かがりの呪文だけ解けて月下丸母の呪文が残り槐様殺すマンになるんだろ?完全にはたから見たら「槐様が俺以外の人間と幸せになるなんて!!!!許さない!!!!貴女を殺して俺も死ぬ!!!」系傍迷惑ヤンデレキャラに成り下がっちゃうよぉ……お姉さん心配……。きっと月下丸ルートにだけ適用された法則だよね??シナリオの矛盾じゃないよね??(滝汗)
 
図らずとも「秀吉生きてたよコース」な蝶兄と月下丸を後半に攻略し、秀吉が生きてることにシンプルに驚いたのですが真相が胸糞過ぎて逆にドキドキした。ここまで庇いようのないクズキャラに出会えるなんて。勘道は忍の里の長としてはなんつーか素質あるんでしょうけどパパ上として、人間としてはド畜生ですねぇ…ここまでド畜生貫いてくれると楽だなぁ。
直近だとコードリアライズでフィーニスとアレスターというキャラが所謂憎まれ役で登場していたのですが、あやつら最期良い感じに好感度上げてこの世を去ってしまいましたから…この感情どこにぶつければ…?って。その点百花は的がぶれませんのでフルスイングで憎悪のサヨナラ満塁ホームランぶちかませますから。ありがたいことね(?)
 
ところで私月下丸の不死身の肉体が不思議でなりませんでした。バッドでもハピエンでも結局似たようなスチルで刺してて「アイエエエ!?またバッド!?アイエエエ!?」ってなってました。生きてた。
 
あと百花百狼のタイトル回収…未だかつてこんなにもやるせないタイトル回収があっただろうか?そしてどうでもいいが百花百狼と打ちたいのに百花百と誤字してしまいすげぇ浪人してる人の物語みたいになるのやめて欲しい。
 
 
・百地蝶治郎
これが……不憫萌えってやつ……???
 
蝶兄の個別シナリオに入る前まで私は結局蝶兄がどういう人間なのか掴みきれずにいた。月下丸ルートにて、最期にようやく自分の意思で動いた蝶兄を見たときはこれでもかというほど心を動かされたのだが、いかんせんそれでも彼のキャラがはかりきれない。感情の機微が読み取れず悶々としながら彼の個別シナリオに突入した。なんか月下丸と五右衛門と旅し始めた。………………。もうここから他と違う感漂ってる。これ辛い。これもしかしなくてもすっごく辛いんじゃない?
 
自分の出生から常に身を弁えて里の掟や命令に従う彼(←不憫ポイント①)だが、槐追討の命令が出た時はやはり追う側だった。他のキャラは皆槐と共に逃亡劇を繰り広げるのに。自身の個別ルートにも関わらず槐を追い詰めて殺す役目を背負わされる蝶兄。(←不憫ポイント②)
月下丸ルートでもそうだったが、甲賀の仲間がどんどん死んでいくのは本当に辛い。月並みな感想しか述べられないが本当に辛い。と共に、彼らはどう足掻いても忍であることを痛感する。ご都合展開にならない厳しい忍の世界を目の当たりにしながら、ベッドに転がりポテチを貪る私はなんて優しい世界に生まれたのか。それはどうでもよく。
 
追っ手として追いついた蝶兄と、それを静かに受け入れる槐。なんて優しいBGMを流すんだ。泣くだろうおい。どこを斬ればいいかわからなくなる蝶兄も、得物を地面に突き刺す蝶兄もア゛ーーーーもう無理ア゛ーーーー語彙力がこい!やるせない!やるせないんです。他に道はないのか?この子達に明るい道はないのかよ!
 
ここにきてやっと私は百地蝶治郎というキャラの心の隙間を垣間見ることができた。寡黙で冷静沈着、真面目で隙がないキャラだと思いきや彼は隙間だらけだった。誰かこの男にそっと寄り添ってやってくれ。黒雪みたいに一緒に罪と心の影を背負うとかそういうのでなくていいんです。ただ寄り添って、心の支えになってくれる子が必要だ。そう思った。
首を絞められ意識が沈む最中、蝶兄の袖を掴む槐を見た瞬間「絶対にこの子達を幸せにせねばならない」という使命感が掻き立てられた。
仲間達から自分が追われている理由を知り自害を図ろうとした槐に語りかける時の蝶兄がたどたどしくて萌えた。この人実はコミュ障ってやつなんだろうな。
 
そしてなんやかんやあって座頭衆の毒針を普通に受けて普通に大ダメージを負ってしまった蝶兄(←不憫ポイント③)。
黒雪ルートで黒雪も座頭衆の毒針を受けてましたが、一瞬だけ気絶した以降は何事もなかったかのようにピンピンとしていたのでやはり彼はプロの暗殺者だった。HUNTER×HUNTERのキルアを思い出したよ。そんな黒雪だと何の問題にもなりえない毒針が彼の今度の物語を左右していて不憫さに涙が出そうになった。しかも座頭衆の毒針は意外と強力だったみたいでかなり支障が出ていた。
 
蝶兄のルートも真相は月下丸と同じで胸糞展開。しかも今回は槐と蝶兄とで御前試合をしろと来た。期待を裏切らないじじい共には感服致した。彼らのキャラのぶれなさもなかなか評価できる。そして黒雪なんで生きてんの凄すぎ意味わからん。
 
蝶治郎バッドは本当に美しいですね。バッドエンドということを忘れて魅入ってしまいました。花屏風の中二人きりの世界で涙を流しながら刀を突き立てる蝶兄は結局最後まで ”忍” でしたね。この結末はかなり好きです。とても悲しいですが忍の儚さが演出も相まってこれでもかというほど伝わってきました。最初の頃からは想像できないほど優しい顔をするようになった蝶兄に涙腺は緩むばかりであった。
 
そして初めて聞いたよこんな台詞。
「唇を寄越しなさい」
蝶兄だから許される台詞だよな。
 
 
 
 
なんだこのクソ長い読みにくい感想。ここまで読んで下さった方は是非私とお話ししましょう。熱い握手を交わしたい所存。百花百狼本当に最高だった。2016年ナンバーワン揺らがないんじゃないかな?って思います。何らかの形でいいのでどんどん展開していってほしいです。お布施が捗る。
 
今ニルアドミラリの天秤をプレイしているのでそちらの感想もまた書けたらいいな〜〜。